ケータイ小説作家に恋をしました。2


明人のアパートから、いつも利用する駅までは徒歩で約10分。
電車に乗り、3つ先の駅で下車する…

明人が乗る時間帯は社会人も多いが、学生の通学時間とも重なる為、いつも乗客が多い。


「シャーコ、オー!!
シャーコ、オー!!
シャーコ、オー!!」

朝だというのに、隣の車両から妙な掛け声が聞こえてくる。

しかも、手拍子付きで…


明人は一瞬、何かの宗教かと思い、必死で誘いを断る台詞を考えた。

とは言え、元来押しに弱い性格だし…
涙ながらに訴えられると、断れないかも知れない。


「ルールールルル
ルールールルルー」

その時、明人から哀しげな鼻歌が聞こえてきた!!


実は、明人からこの哀しげな鼻歌が聞こえた時、明人の脳裏に猛烈なネガティブ思考が渦巻いているのだ!!


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