ケータイ小説作家に恋をしました。2


明人は本を購入すると、すぐに本屋を出て駅に向かった。

隣の駅前にある大型書店に行く為だ。そこなら、何冊も置いてある可能性が高い。

明人は、ホームに入ってきた電車に飛び乗った――



隣の駅前の本屋に着くと、明人はレジ前にあるケータイ小説コーナーに凄い勢いで直行した。


こんなに鼻息を荒くしたのは、一体何年ぶりだろう…

明人は感慨深く、自分の姿を厳しく分析していた。



さすがに大型書店だけあり、ケータイ小説コーナーにはあらゆるケータイ小説が山積みされていた。

その中からヒデェ妄想彼氏と陰性のアイツを見付け出し、明人は雄叫びを上げた!!


「あったど―――!!」

人生初めての狙い通りの結果に、明人は我慢出来ずに泣いた!!

いつもなら、1冊だけ足りないとか、お金が足りないとか、何かしらの不幸が襲うのに、まさに順調だったのだ!!



え…お金?


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