ケータイ小説作家に恋をしました。2


そして弁当を食べ終わった時、明人は阿川さんの方を向き、目を見つめて言った。


「あ、阿川さん!!」

「は、はい!!」


「あ、あの…
今日は、どうしても伝えたいことがあって来ました」

「はい」


「あ、あの…
僕は、僕は…
僕は……」

「はい」



明人は今までの人生で経験したことがないほどに、緊張でいっぱいいっぱいだった。

喉はカラカラに渇き、握り締めた手には汗がにじみ出て、ベタベタになっていた。


言わなければどんなに楽か、でも言わなければ自分が前に進めないことを、よく分かっていた。



「僕は…
阿川さんが好きだ!!」


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