ケータイ小説作家に恋をしました。2


その人と関わるようになって、あたしは不幸になるどころか、心が洗われるような日々を過ごした。

影響を受けて変わったのは、あたしの方だった。


今までとは違い、本心から言葉が出るようになったし、本当に優しい笑顔になったと姉にも言われた。

あたしは不幸に巻き込まれるどころか、自分がなりたくてもなれなかった自分に近付いた。

それはたぶん…



ある日あたしは、お礼を兼ねてその人を遊園地に誘った。

その人がどう思ったかは分からないけど、あたしにとってはまぎれもなくデートだった。


そう、デートのはずだったのに――


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