ケータイ小説作家に恋をしました。2


明人は市民病院へと、急いで車を走らせていた。

心臓がバクバクと息苦しいほど打ち付け、ハンドルを持つ手にはジットリと汗をかいていた。


「…――倉庫で一緒に荷物整理をしている時に、私がつまづいて段ボールの山にぶつかって…

段ボールの山に押し潰されそうになった私をかばって、代わりに下敷きに――…」


阿川さん…
どうか、無事でいてくれ。


阿川さんはいつもそうだ…

笑顔で周囲を明るくして、気配りを忘れず、さりげなくフォローしてくれる。


僕も、何度阿川さんに救われたか分からない。

阿川さん、どうか無事で――


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