明人は市民病院へと、急いで車を走らせていた。
心臓がバクバクと息苦しいほど打ち付け、ハンドルを持つ手にはジットリと汗をかいていた。
「…――倉庫で一緒に荷物整理をしている時に、私がつまづいて段ボールの山にぶつかって…
段ボールの山に押し潰されそうになった私をかばって、代わりに下敷きに――…」
阿川さん…
どうか、無事でいてくれ。
阿川さんはいつもそうだ…
笑顔で周囲を明るくして、気配りを忘れず、さりげなくフォローしてくれる。
僕も、何度阿川さんに救われたか分からない。
阿川さん、どうか無事で――
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