「すいません!!
ちょっとすいません!!」


明人は人をかき分けながら、救急車の方へと進んで行った。

しかし、たどり着く前に、無情にも救急車はサイレンを鳴らしながら発進してしまった。


阿川さんの身に、一体何があったのだろう…

それよりも病院、一体どこの病院に搬送されたのか?


「すいません」

明人はスーパーの店員らしき中年女性に声を掛けると、何があったのか尋ねた。


「あの、僕は阿川さんの知人なんですが、一体何が…

いえ、一体どこの病院に!!」


店員の女性は明人を見て、思わず涙ぐんだ。

そして、事の一部始終を話してくれた…


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