更に時間をロスした明人が一番近い本屋に到着した時は、既に12時30分を過ぎていた。
「すいません。
今日発売の、恋路って本ありますか?」
「申し訳ございません。先ほど売り切れました」
「次の入荷は、いつ頃ですか?」
「未定です」
明人はガックリと肩を落としたが、次の本屋に向かった。
しかし、やはり最初の本屋と同様に、既に完売していた。
ポポロもそうだが、恋路はケータイ小説サイトの人気作家の合作で、6人それぞれのファンが買っていく為に、いつもよりも売れるスピードが早かったのだ。
それから明人は5件の本屋を次々に回ったが、どこにも見当たらなかった…
って、仕事しろよ。
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