発売日は平日で、明人は営業に出た時に本屋に立ち寄り購入する事にしていた。
しかし、いつも営業に出発する9時30分…
カバンを持って立ち上がった明人を、珍しく課長が呼び止めた。
「あ、おい佐藤」
「何ですか?」
「すまんが、ここの蛍光灯を取り替えてくれないか?
チラチラして、どうにも目に悪い。
多分、買い置きが倉庫にあるはずだから…」
「はい、分かりました」
早く会社から出たいと思っていた明人だったが、意味もなく課長の頼み事を断るわけにもいかず、しぶしぶ倉庫に向かった。
「ついてないな…」
何気なく呟いた言葉が、まるで作者の陰謀の様に現実になっていく…
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