ケータイ小説作家に恋をしました。2


30分ほど弁当を食べながら談笑した後、阿川さんは仕事へと戻っていき、明人は営業車に帰った。


明人は営業カバンからポポロの小説を取り出して、パラパラとめくった。

さっきは、やはり自分にはポポロしかいないと思っていたが、阿川さんと一緒にいるうちに、すっかり分からなくなっていた。


確かに、ポポロは自分に勇気を与えてくれる。

だけど、一緒にいる事もできないし、当然言葉を交わす事もできない。


そう…
例えるならば、まるで液晶パネルに映るアイドルと変わらない。

あの、ベッドの下に隠してある写真集の、プルルン巨乳グラビアアイドルと変わらないのだ。


.