ケータイ小説作家に恋をしました。2


久しぶりの阿川さんと食べる昼食…


スーパーで起きた事件や、近況を笑顔で語る阿川さんに、明人の胸は苦しくなる一方だった。

と同時に、
重く感じていた空気が軽くなり、明人の頭上にだけ立ち込めていた暗雲が徐々に薄くなり消えていった――


阿川さんと一緒にいる時間が、明人の暗く澱んだ気を癒し、明るい方向へと導いていた事は、明人にも十分に理解できた。


でも、そのことと、好きかどうかとは全く別の問題だ。

明人は、営業カバンの中に入っているポポロの小説を思い出しながら、そう思っていた…


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