「あ…
茶柱が立ってる!!

朝から縁起が良いな。茶柱ってありそうでも、実際にはなかなかお目にかかれないんだよね。

でも――

これで今日の運を全て使い切り、玄関を出た瞬間に鳥の糞が脳天を直撃…

いや待てよ…
駅までの道で、狂犬病の野良犬に襲われ、ガブリと。

1時間後には、病院のベッドの上で、唸りながら骨っ子カジってるかも…

いやいや、ひょっとすると、乗った電車が銀河鉄道で、遠い星の彼方まで…


会社行くの止めようかな」



明人は文字通り、明るい人と書くのだが、究極のネガティブ思考の持ち主だ。

悪い思考は不運を呼び寄せる…


そう――
彼は究極のネガティブ思考の持ち主であるが故に、不幸のオーラを身にまとう、不幸な男だった!!


これはそんな彼の恋物語…


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