「橘監督が現場来ないかって。」



「それでわざわざ世良サンが?」




「俺ら恋人だろ?」




たくさんある新聞の中から一部取って熱愛の記事を私に見せつけた。





「いつか…別れた時に、あなたを"元カレ"なんて言いませんから。」


今の私の治まらない本音を彼にぶつけた。




彼は一瞬寂しそうな顔をしてから笑って言った。



『まだまだ手放すつもりはないよ』


と。







彼の寂しそうな顔は気になるけど、



まだ私は彼に囚われる。