ここにいるよ


―――
――――
―――――

「……んっ…」

朝日が窓から差し掛かり目にしみる


自然にゆっくり目を覚ますと彼の顔がすぐ目の前にあった


やだっ

私…寝ちゃったんだ

し、忍は!?

慌てて彼に視線を移すと彼はまだ眠っていた


泣き腫らした目が痛い筈なのに何故だか顔がほころぶ


「ごめ…ん…ね」

忍の顔を愛しそうに見てると


「俺こそ…ゴメン」

ん?

忍の声…

目をつむってるのに彼の声がした


「忍!?起きてるの?」

飛び起き見つめる


「……うん…」

そう言って大きな愛くるしい瞳が開く


その瞬間、また涙溢れる


涙が枯れるなんて本当に嘘だね…


忍を思うだけでこんなにも涙は出てくるんだ



「忍…」

私の呼びかけにいつもの笑顔で応えてくれる


もう泣きたいのか笑いたいのか分かんない


「渚…どこもケガしてない?」



自分の方が痛いくせに私を心配してくれる


彼の手が私の頬に触れると温かくて安心する


「無事で良かった…」


そう言った途端、安堵の笑みをこぼす忍


「忍…が助け…てくれ…たから…ありがとう」


頬を伝う涙を優しく拭いながら彼は笑った


「うん…」