―――
――――
―――――
遠のく意識の中
救急車に乗り込み近くの病院へ運ばれる
病院に着くと慌ただしく手術室に運ばれた
救急車の中、一向に血が止まらず私はボンヤリと彼の手を握っていた
現実が突き刺さり涙が溢れいつの間にか拭う手が赤く腫れていた
「……っく…っ…」
何で、私達…
ここにいるの…?
「し…の…」
何度呼んでも手術室のドアに隔たれる
お願い…
忍を助けて下さい…
もう一度あの笑顔を
「すみませんっ!ご家族の方ですかっ?」
バタバタと急いで看護士が問い掛けてきた
「……っ…」
言葉にならず必死に首を横に振った
「申し訳ありませんが、ご家族の方に連絡していただけないでしょうか」
「………」
「お願いしますねっ!」
そう言ってまたバタバタと去っていった
家族……?
出来ないよ
だって忍のお母さんの連絡先なんか知らないし…
どうしよう…
その時、ふと一樹の顔が頭に浮かんだ
「…かず…」
双子の一樹なら大丈夫だよね?
携帯を取り出し、病院の外へ行くと
もう外は真っ暗で闇から押し潰されそうになる
トゥルルル……
一樹にコールする
手の震えが止まらず一樹が出るまで待った
『もしもし…森村?』
一樹の優しい低い声が耳に響く
『………』
『森村?』
『……か…ず…』
泣きすぎて枯れた声を出すと一樹が血相かけて話し出す
『おいっ!どうした!?何かあったんかっ!?』
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遠のく意識の中
救急車に乗り込み近くの病院へ運ばれる
病院に着くと慌ただしく手術室に運ばれた
救急車の中、一向に血が止まらず私はボンヤリと彼の手を握っていた
現実が突き刺さり涙が溢れいつの間にか拭う手が赤く腫れていた
「……っく…っ…」
何で、私達…
ここにいるの…?
「し…の…」
何度呼んでも手術室のドアに隔たれる
お願い…
忍を助けて下さい…
もう一度あの笑顔を
「すみませんっ!ご家族の方ですかっ?」
バタバタと急いで看護士が問い掛けてきた
「……っ…」
言葉にならず必死に首を横に振った
「申し訳ありませんが、ご家族の方に連絡していただけないでしょうか」
「………」
「お願いしますねっ!」
そう言ってまたバタバタと去っていった
家族……?
出来ないよ
だって忍のお母さんの連絡先なんか知らないし…
どうしよう…
その時、ふと一樹の顔が頭に浮かんだ
「…かず…」
双子の一樹なら大丈夫だよね?
携帯を取り出し、病院の外へ行くと
もう外は真っ暗で闇から押し潰されそうになる
トゥルルル……
一樹にコールする
手の震えが止まらず一樹が出るまで待った
『もしもし…森村?』
一樹の優しい低い声が耳に響く
『………』
『森村?』
『……か…ず…』
泣きすぎて枯れた声を出すと一樹が血相かけて話し出す
『おいっ!どうした!?何かあったんかっ!?』
