あっ、危ないっ!!
「忍っ!」
呼びかけと同時に彼の方を覗くと大川さんのコブシを忍はあっさり止めていた
「…お前なんかっ!お前なんか、たかが親の七光りじゃねぇかっ!実力もねぇくせに!!」
大川さんは憎しみで溢れ歯を食いしばっていた
「忍は親の七光りなんかじゃない!!実力だもんっ」
中傷される彼に悔しくて涙ぐみながら反論する私
「渚…」
「さっきから何なんですかっ!何で彼の事、そんな風に言うの?もう、やめて下さいっ!」
ハァハァ、勢いよく一気に言った為息が乱れる
悔しくて悔しくて涙ぐむ
「渚…」
「忍…この人」
睨みつけるこの人は誰?
何でこんなにも目の敵にしなくちゃいけないの?
「大川高志、同じモデル」
「フンッ…元だろっ!」
忍の説明にいちいち反論する
モデル??
こんな人、いたんだ
そう言われば綺麗な顔
妙に納得してしまう
「俺がこいつの仕事を奪ったんだよ」
う、奪った?
どういうこと?
聞きたいけど辛そうな彼の顔を見たら聞くに聞けない
でも彼は説明してくれる