「あの〜」

「ん?」

「あんまり、こっち見ないで…」


「見たい」

「///」


忍…


真冬の公園は、寒さを増し二人を包むけど忍の視線が熱すぎて体温が上がる


私の返答を待つ忍


「あの…」

「ん?」

本音を言うと嫌われはしないかドキドキする


でも、忍には何でも見透かされそうで嘘はつけない


意を決して思いの全てを言う事にした


「忍…」

「うん…」


「私…やっぱり涼子さんが怖い…涼子さんが忍にキスした事がまだモヤモヤしてて消えないの…」


「………」

忍は、黙って聞いてくれる


「忍は、我慢…しなくてもいいって言ってくれたけど、やっぱりどこかで我慢してた」


こぶしを握りしめ涙目になる


そんな私に気付き忍は震える手を握ってくれた


その手は、優しく温かくて安心する


「最初は、忍が私を好きになってくれるだけでよかった、でも…いつの間にか独占したくてたまらなくなった」



咎が外れたみたいに想いが溢れる


「ごめんね…私が大人だったらもう少しうまく恋愛だって出来るのに……」


「………ないよ」


え?
忍…?
何か言っ…


と、思ったらいきなり体を引き寄せられ抱きしめられる


「そんな事ないよ!渚がそんなに考えてくれるって事は、本気で俺の事思ってくれてるって事だろ?」


「………」

「俺だって、渚を独占したくてたまんないよ!離れてても渚をこうして抱きしめたくて仕方ないんだ!」