「え?」

「すぐ終わるから楽屋で待っててくれる?」


「うん!待ってる」

「よし…行こうか」

「うん」

手を差し延べられてすぐに手を繋いだ


嬉しくて幸せでまた笑顔がこぼれる



そんな私に気付き彼も笑った



「あ〜同じクラスなりたかったな〜」


「うん…」


「来年は一緒だったらいいね」



「うん!」


来年って事は私達は続いてるんだよね


なんか些細な事で舞い上がる私は忍の顔を下から覗いた



やっぱりカッコイイな…

眼鏡をかけて知的に見える忍は大人っぽい


制服のネクタイやズボンもセンスが際立って着崩してたり左耳のピアスは相変わらず輝いてるし



無造作にセットされたサラサラな髪も全てが完璧で他の男子は手が届かないぐらいカッコイイよ



「何…?」

「な、何でもないよ!」

「本当に〜?」


ニヤニヤしながら問いかけてくる忍から逃げたくて辺りを見渡した



「あ!!」

私は指を指す

「ん?」

指差した方向を忍が見るといきなり早歩きでその場から逃げようとする



「あんなの見なくていいの!」



「え〜何で〜カッコイイのに〜」


頬を膨らませ彼に手を引かれながら歩いてると耳まで真っ赤な忍がいた



「どうしたの?」

「最悪…あんな張り方しなくてもいいのに」


「え〜カッコイイのに」

「///」

忍の顔を横から覗くと赤面して照れてた


カワイイ

可愛すぎるよ〜

私まで照れちゃうよ〜


ビルの屋上一杯に特大ポスターが一枚張られてる



そこに写ってるのはドアップで大人っぽい忍がいたんだ



「恥ずかしい」

「アハハハ☆」


こんな些細な事が積み重なって私は一歩ずつ幸せへと近づいていけるんだ