――――――――――――受信:忍
件名:おつかれさま〜

本文:終わった?今、渚ちゃんの学校近くの駅前にいるよ♪待ってるね〜

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忍からのメール

早く会いたくて

気持ちが焦り足早と駅へ急ぐ


初デート…かぁ…

緊張する…

だってカレカノなんだもん

昨日の今日で何て顔したらいいんだろう……

なんだか心の中がくすぐったくて変な気分


忍、この髪に気付くかな

このリップにも……

気付いてくれたら嬉しいな♪♪


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「………」

駅前に着き彼を捜す

キョロキョロ捜す

駅前は凄い人だかりで少し不安になる


どこ………?

どこにいるの…?

必死に捜すと

!!!

大時計の下で眼鏡をかけ居眠りしてる忍を見つけた


忍の周りだけ違う空気が流れてる気がした



天使の寝顔に通り掛かる女性達が頬を赤らませ立ち止まり見とれてる



いや!

見ないで!

彼は私の彼氏なんだから!

慌てて彼に近づいた


「忍…?」

「……んっ……」

私の呼びかけに目をこすりながら起き出した


///

///

可愛すぎっ

小さな子供みたいに目を擦ってる


忍の一つ一つのしぐさはいつも愛しい気持ちが溢れておかしくなっちゃうんだ


眼鏡から覗く大きな瞳が私を映した


「あ〜渚ちゃんだ」

「///」

「会いたかったよ」

「………私も」

少し照れながら顔を背ける

「んじゃ、行こっか!」

「……ど、どこに?」

「う〜ん、とりあえず行こう」



立ち上がって手を差し延べられ手を繋いだ


何度手を繋いでもドキドキする


忍の温かい手が私の笑顔を誘う


この手が私を幸せへと導く気がした