忍がいないと公園も広く感じる


少し肌寒い

カーディガン着てて良かった

ハァハァ…

息で手を温めた

もう太陽は沈みかけ夕日が公園を彩り出す


きれいだな…

そう思ってたら

いきなり視界が見えなくなった


「キャッ」

誰かの手が私の目を目隠しする


「誰〜だ」

///

そんなの簡単だよ

このぬくもり

この感触 匂い

たった一人だけなんだから

二年前の私じゃないんだから


もう、その位分かるもん


「忍///」

「正解」

手を離され私はゆっくり目を開けた




!!!

!!!


「これ……」

目を開けるとそこには

15センチ位の丸いイチゴのケーキだった



「ケーキ?」

「うん♪優勝のお祝い」

「………」


もしかしてこれをわざわざ買いに………?


忍の優しい気遣いに涙が溢れた


「え!何で泣くの?もしかしてイチゴじゃなくてチョコが良かった??うわっ、俺って渚ちゃんはイチゴ好きだって勝手に思ってた…ごめんね…」



私はベンチに座ったまま泣きながら慌てる忍を見た



そうしたらいつの間にか自然に笑顔がこぼれた


「……イチゴ大好きだよ」