この学校、どんだけ広いのよ!


地図無しに理事長室に行けとか

私じゃ無かったら無理なことじゃん!


まぁ、私はもう理事長室の前にいるんだけどね。


理事長室のドアには圭と書いてあった

もしかして…圭さんかな?


ーーーコンコンーーー

一応、ノックをしてみる


?「こんな時に誰だよ。用があるなら早く入れ」


この声は間違いなく圭さんだ。


ーーーバン!ーーー


「あ?誰に口聞いてんだこのクソ圭!」



圭さんは口をあんぐり開けてこっちを見てる。

せっかくかっこいいのに台無しだなぁ


「なにか言ったらどう?」


圭「え…結愛?声が結愛なのに男だ…」


あ、忘れてた。

今私、男の制服着てんのか。


「あ、悪い。結愛だよ。今日からここ。」

ーーーギュゥーーー

圭「結ー愛ーっ!」


ボコッ



圭「いてぇ…」

もう、なんで私の周りは抱きつく人が多いの!!



「早くクラスと先生教えろ馬鹿圭!こんな理事長だから不良校になるのよ!」

圭「結愛酷い…今から呼ぶ。」


ーーーピンポンパンポン。おい由月。10秒以内に理事長室にこなかったら…どうなるかわかってるよな?ーーー


ちょ、どうなのその放送。


圭「3...2...1...z「間に合った!!」チッ…」


圭さん舌打ちっ!?


「あ、由月」


由月「ん?誰?って…声が結愛。でも男?」


圭「今日転校して来る予定だった転校生、結愛だよ。今日からお前のクラス。」


「由月っ!よろしく!」


「「ーーっ!」」


二人とも顔真っ赤だけど…

風邪なのかな?



「顔赤いよ?風邪?お大事に。」

「「(無自覚…天然…)」」


「まぁいっか。あ、学校では、桜 涙-サクラ ルイ-ね。」


圭「え、お前その名前…」


「いいから。早くクラスいきたい。」


由月「おう。いくか」



涙。この名前には過去があるの。

絶対に消せない……過去がね…