休み時間になった。

紙をポケットに入れて、ミユは友達の所へ行った。

私がそう紙に書いたからだ。

ミユが私と関わったらいじめられてしまう。

助けたいって書いてたけど、本当は思ってないかもしれない。

そう思うと、友達を信じられない自分が嫌いになる。


「はぁ…」


私が溜め息を1つ、ついた時だった。


「霧谷さん、これ、覚えてる?」


モモノの手には絵の具とゴミ箱。

私がミユを助ける時、モモノを苦しめる為に使った道具と同じ物だった。


「覚えてるが、私と同じことをするつもりか?」


「そうよ。そして、貴女のその長くて綺麗な髪も汚してさしあげるわ!」


ガシッと私の両脇から手が伸びて来て、私を固定するモモノの親友達。

はぁ…、こんな事して楽しいのか?

私は、ミユのいじめを止めさせる為だし、楽しくなかった。


「頭を押さえて、ゴミ箱に頭を入れてあげて」


モモノの一言で、ゴミ箱に近づく私の顔。

楽しいのか…?


「良いこと何てあるのか?」


「うるさいわよ、女狐。流し込んで」


絵の具を流し込もうとするモモノの親友達。

そうはさせるか。


ゴッ!


「うっ…!」


私は思いっきり頭を上げ、固定してるヤツの頭めがけてヅツキした。