そんな可憐で華奢な少女ではあるから、こんな風に夜に出歩けば、男達に絡まれるのも当然のことといえよう。


「お嬢ちゃん、付いてきな。悪いようにはしない。」
見れば、少女の周りを、数人の浪士が取り囲んでいる。


少女はそれを一瞥すると、面倒くさそうに、ゆっくりと刀を抜いた。



少女がいきなり刀を抜いたことに驚く浪士達だったが、その表情はすぐに笑みに変わった。


「大人しく付いてくれば良いものを...。」


そう言って、浪士達も一気に刀を抜く。