僕がバーに行くたびにアイツはいる。 自然と目が彼を追ってしまっていることに気がついて、恥ずかしくなった。 何、やってんだか……。 馴染みの席に腰を下ろすと、すぐに一人の男が声を掛けてきた。 気分の乗らなかった僕はそれを断った。 それにもう少し、彼を見ていたかったし。 今日はいつもより近くに彼が居る。 つまらなそうに酒を飲む顔。 本当、何しに来てるんだろうな。