それから何度となく彼を見かけるが、いつ見ても誘いを断るだけ。 本当、何しにここに来ているんだか。 と呆れて横目で見ていたら、ふいに目があった。 ドキッとして、慌てて視線を外す。 危ない……。 小さく息を吐き出して、酒の入ったグラスに口付ける。 心臓がうるさい。 アイツはダメだ……。 近付いたら、僕が堕ちる。