この日もあたしと
亮は公園にいた。



この公園にくるたびに
亮は、悲しい顔をする。



そんな亮の横顔を眺め
ながら、あたしは亮に
聞いてみることにした。


りかチャン…のこと。




『…ねぇ。亮?』

「ん?」

『あのさ…りかチャンと
は、どんな恋したの?』

「…りか…」



亮はまた悲しい顔をした。



この公園でりかチャンと
なにかあったのかな?



何かを思い出すように
それからあなたは
ゆっくり話し始めたんだ。




「…りか…。りさが
誰に聞いたか知らね
ぇけど、あいつは俺
の前の女だったんだ。
…実はこの公園は、
あいつとの思い出の
場所でもあるんだ。
…最低だよな…俺。
元カノとの思い出の
場所に今の女連れて
くるとかさ…」

『いいよ。元カノとか
…関係ないじゃん。』

「実は俺、りかに
本気だったんだ。
でも、結局はフラ
れちまってさー…
それもこの公園で。」

『そう…だったんだ。』

「でさ…偶然お前を
見かけて…普通にかわ
いいなって思ってー…
俺、お前を、りか忘れる
道具にしようとしてた
のかもしんねぇ。でも
俺…今はなんか本気で
りさが好きなんだ。」

『あのね…実はね?』




あたしも話したんだ。

隼人が好きだったって。


亮をその道具にしよう
としてたのかもしれな
いってことも。


でも、今はちゃんと
亮を亮として見よう
としてるってことも。




「そう…だったん?」

『ごめんね。でも今は
なんか、亮のいいとこ
見つけれたの。もう
隼人と重ねないって
決めたからね?』

「なんか俺等似てるな☆」

『…そうだね。笑』




また亮を知れた気がした。



あたしたち似てるね。


似たもの同士だからかな?

なんだか亮が、あたし
の傷を癒してくれて
いる気がしたんだ。