「タメで良いよ。俺は、野宮(のみや)春(しゅん)って言うんだ。これから
よろしく」

少し照れながら、野宮さんは、手を
出した。
きっとこれは、握手をしよう。という
ことなのだろう。
少年漫画っぽいな、と思いつつ、少し
嬉しく思っていた。

「俺らは、もう友達だなっ」

握手をしながら、野宮さんは、太陽の
ような、眩しい笑顔を見せながら、
言った。
友達が一人、できました。
それからずっと、私達はずっと喋って
いた。
好きなアニメの話、好きな音楽、好きな
食べ物。とにかく話した。
結構時間が経ち、先生と私たちの、
自己紹介タイムが、始まった。
はっきり言うと、自己紹介の時間が
一番嫌いだ。