「わりい、忘れてたかも」



「そうだよっ!!!



 わざわざ彼氏の約束



 キャンセルしたのにっ………」




出た、女の泣き落とし作戦





だが、俺はそんなのに乗らない




「わりぃ、わりぃ



 俺、昨日から辞めたんだよね」




「えっ?なにを………?」






「女遊び」




「えっ………………?



 何、言ってるの?




 私達、カラダだけなら


 一番相性いいって言い合ったよね…?」




それは、覚えてねぇわ



何人ともその会話したからな




…そう。



俺は、椿を惚れさせるために



本当に女遊びを辞める



じゃないと、



現場見られたら終わりだからな



「まぁ、もうこういうの辞めようぜ




 お前のためにも…な……?」



そう言って女の頭を撫でるとイチコロ



女は頬を紅らめて



「じゃあ、これからは友達として…」



「うん。じゃあなっ」




作戦通りに動いてくれた。