「あとな、ナツ」

「ん……?」

 奈津美は目をトロンとさせながら返事をする。


「エッチしたらもっとあったかくなるよ」

 旬の言葉に、奈津美は目を見開いた。


「……何いってるのよっ」

 顔を赤くしながら奈津美は言い返した。


「だって、人肌で触れ合った方があったまるっていうじゃん」


「それは雪山とかで遭難した時の話でしょ!」


「えー。絶対こういう時にもいいんだって。寒いのは一緒じゃん」


「一緒って……あ、やだ!」

 旬の手が奈津美のパジャマの裾から入ってきて、奈津美はその腕を掴んだ。


「あったけー!」

 旬は遠慮なく奈津美の身体を撫で回す。


「ちょっと、旬! あっ」

 指先で胸の先端を摘まれ、奈津美は不本意にも艶のある声を出してしまった。


「もう……旬っ」


「えー。だってさぁ」

 摘んだそれを指先で弾きながら奈津美の耳元に唇を寄せた。


「ナツの中が一番熱くて気持ちいいんだもん」

 その言葉に、奈津美は旬の息がかかった耳元まで真っ赤になった。


「つーわけで」

 旬は奈津美の身体をまたいで、奈津美に覆い被さる。


「俺のことあっためてな」

 ニヤリと笑って、旬は奈津美に食らいついた。


 この日は、アツイ夜となった。



~END~