「じゃあ、ヒント! 俺とナツに関係あること」

 旬にそう言われても、いまいちピンとくるものがない。


 旬とあたしに関係あることって言っても……そもそもあたし達、付き合ってそんなに経ってないし……ほんと、数日ってくらいで……


 そう思いながら、何気なく部屋にあるカレンダーに目をやった。

 確か、付き合い始めたのって……


 カレンダーの日付を追った瞬間、ピンときた。


 もしかして……


「旬。もしかして、あたし達が付き合って、一週間の日?」

 思いついたことを、あたしは旬に言った。


 あたしが思い当たるのは、それくらいしかなかった。


「正解! さすがナツ! ナツには分かると思った」

 旬が嬉しそうに言った。


「ホントはちゃんと付き合ったのは朝からだけどさ。もう待ちきれなかったから。ナツと日付が変わった瞬間にちゃんと話してたかったし……って! もう十二時過ぎてるし!」

 旬の声で時計を見てみると、長針はほんの少し12の数字を通り過ぎていた。


 そっか。一週間前なんだ。


 一週間前の今頃は、まだ居酒屋であたしがくだをまいていたくらいだろうか。

 それから、あたし達はホテルに行って、それで……


 ……って、何考えてんのよ。覚えてないのに。

 覚えてないはずなのに、すごく恥ずかしい。顔が熱い。