「あたし、二十四日も二十五日も仕事よ?」


 ナツの言葉と共に、俺の中のミニスカサンタのナツは、ガラガラと音を立てて崩れ去った。


 ……そうだ。よく考えたら、社会人にとっては、クリスマスもただの平日なんだ。


 去年までずっとクリスマスは冬休みか終業式だったし、今年はバイト生活だし、そういう感覚なかった。


「マジでぇ……? じゃあ、クリスマスは会えないの?」


 そんな……それは辛すぎる。

 せっかく色々考えたのに、それも全部水の泡なんて……


「ううん。夜は大丈夫。夜は空けておくから」

 その言葉で、一筋の光が見えた。


「そっか。それならよかった」


 夜には会えるんだ。よかった。

 一日ずっと一緒にっていうのができないのはやっぱり残念だけど……


 でも、贅沢も言えないか。


「んで、どうする? どこ行く?」

 とりあえず、予定は決めとかないとな。


「どうしよっか。あたしは何でもいいけど。うちでパーティーでもいいし」

 ナツがそう言ったことに驚いた。


「ナツ、それって、泊まりもオッケーってこと?」


 まさかナツから言ってくるとは思わなかった。

 クリスマスとはいえ、次の日は平日だし、ナツのことだから、頼んでも泊まりはダメって言うかなーって思ったのに。


 この感じだと、ナツと性なる……じゃない。聖なる夜を過ごせまするのか!?(興奮のため混乱中)