あたしはベッドの上にうつ伏せに倒れこんだ。
最低……
結婚してたなんて……あたしを浮気相手にしてたなんて……
しかも、あんな簡単に分かるくらいにしかしてなかったのは、あたしにはばれないと、高を括られていたのか。
それとも、ばれたって、どうせ浮気だから、痛くも痒くもないと思われていたのか……
最っ低!
何で……何で気付かなかったのよ……
何で……疑わなかったのよ……
……何で、あんなやつのことを好きになってたのよ……
浮気相手としてあたしと付き合ってたあの人のことも許せなかった。
でも、それと同じくらいに、簡単に騙されていたあたし自身にも、腹が立った。
本当に情けなくて、悔しくて……
気付かずに浮かれていた自分が許せなかった。
「クーン……」
シュンの鳴き声がして、あたしは顔を上げた。
ぼやけた視界の中に、こっちを見ているシュンがいた。
この時初めて、あたしは泣いていることに気付いた。
「キューン」
シュンがベッドの上に前足を乗せて、あたしの顔を覗きこんでくる。
「……ベッドに乗っちゃダメって、いつも言ってるでしょ」
あたしはついそう言って、シュンをベッドから降りるようにした。
シュンはきっと、あたしのことを心配しれくれてる。
でも、今はシュンに構うような気持ちになれなかった。
旬は小さく鼻を鳴らし、ベッドから降りた。
あたしは、壁の方を向いて、目を瞑った。
その瞬間、涙が流れる感触がした。
本当に、情けないなぁ、あたし。
簡単に騙されて、しかも、あっさり引かれるなんて。
浮気相手にされてたにしても、あたしは結局その程度の存在だったんだ。
もし、シュンが居なかったら、気付かないまま、関係を持つところだった。
シュンが、居なかったら……


