「なんで⁉︎美春っ、啓太の事、好きなんじゃないの⁉︎」

「あ…わ。希美、落ち着いて。」

「なんなのよ!こんな話聞いて、落ち着けって言うの?落ち着けるわけないじゃない!」

「の…希美…」

「なんで、振ったの⁉︎美春は、全然啓太の気持ちわかってないじゃん!
啓太が、どれだけ頑張ってきたか。
どれだけ我慢したか…、それすらも、
美春は、わかんないって言うの⁉︎」

もはや、希美は私の話すら、聞こえないみたいだ。

わ…私だって、頑張ってるのに…
なんで、希美は啓太の事しか考えないの⁉︎私の事も、考えてよ‼︎
大体、希美は私が苦労してきた事も知らないでっ!

「わかってないのは、希美のほうじゃんっ!」
私は、瞳に大粒の涙を溜めながら、
精一杯言った。
その声は、クラスの人にも、聞こえたみたいで、みんながこちらを見ていた。

そして、その中から、花がやってきて、
「ちょっ、ちょっと二人共!場所を変えよ?場所を!」
と、言って、中庭に行った。