「隼永くん、離れよ。」


「イヤだ。」


ちょ、ちょっと、だめだよ。離れないと。


「俺、もう誰にばれてもいい。」


「じゃあ私も、もういいや。」


その時だった。
頭に鋭い痛みが走る。

私は咄嗟に頭をおさえる。


「ったぁ。」


「おい、大丈夫かっ?!」


「大丈夫…。でも、悪霊がいる…。
なんでよ、なんで……。」


「ちょっと落ち着けよ。」


「でも、みんながいる。
絶対……怪我だけは、させない。」