あれ、緋芽がいねぇ。
いつもなら、いるはずなんだけど。

「ねぇ、佐藤さん知らない?」

「あぁ、緋芽ならさっき呼び出されてたよ?」
は?呼び出しって・・・
告白ぢゃね?

うわぁー、OKすんのかな?
なんか、気分わるっ。
裏庭でも行って、一眠りしよ。



「ちょ、ちょっと待ってください。」
ん?緋芽の声ぢゃね?

「もう逃げられないね♪」
男?

あ、告られてんのか。

「やっ。」
うわっ、聞きたくねぇ。
やっぱOKしたのか。

「緋芽ちゃんがOKしないのが悪いんだよ?」
ん?OKしてないのか?

「触んないで!!」

「俺のものにしてあげるって言ったでしょ?」

ちょっと待て。もしかして襲われてる!?

「おい、何やってんだよ。」

「春樹!?」

「何やってんだよって聞いてんだよ!!」
「付き合ってるんだから、何してもいいじゃん。
ね?緋芽ちゃん。」

「緋芽、そうなのか?」
「ううん、ちがう。
無理やりキスされそうになった。」

「緋芽ちゃん、なに言ってるの?」
「嫌がってんだよ。」
「てか、あんたカンケーないだろ。
彼氏でもないのに。」

くそっ!
「彼氏だよ。だから、お前なんかとわ付き合わねぇんだよ!」
「もう、いいや。緋芽ちゃんキスすらさせてくんないんだもん。
じゃ~ね。」




「緋芽、大丈夫か?」

「うん。
怖かった、よ。」
「ごめんな、もっと早く助けられれば。」
「ううん、ありがと。」


「あのさ、話あんだけど。」