「はぁーー!?」
私は今絶対にふくれっ面だろう。
でも、でもでもそうなっても仕方ないよね!?
私が、私がー…

((学年1のモテ男と同棲なんて。))

私がこれを聞かされる1時間くらい前、
私は学校にいた。
親友のさきちゃん(井上早希)と帰ろうと思って早希ちゃんのクラスの前で待機中。
あー早く終礼終わらないかなぁ。

「きりーつ、礼」
に続き「さよーならー」と聞こえてきて
みんなぞろぞろと教室の中から出てきた

「あっ、しおちゃん!」
さきちゃんは私の存在に気付いて駆け寄ってきた。
しおちゃんってのは、私のあだ名。
私の名前は栞(梨野 栞)
いわゆる、普通の女子高生。って感じ?
そんな私とうってかわって、早希ちゃんは美形だ。モテモテでちょー自慢の親友♪

「ねーしおちゃん、今日あの喫茶店よっていこーよ」
「あ、Cat?いこいこー!♪」

Catという名前の喫茶店は、わたしの家のすごく近所。
私たちの学校の学生みんな知ってるってくらい、この辺では有名で結構人気。
私は特に、このストロベリーパフェが好きなんだよねぇ…。
「私、抹茶ロールにするよ」
早希ちゃんは座りながらメニューを指差した。
早希ちゃんはいっつも来るたびにこのケーキを頼むんだ
お互いの食べたいの頼んで、しばらく喋ってた。
そのとき早希ちゃんが急に言い出したんだ。
「ねー、A組の葛西(かさい)君いるじゃん?」
「あー、あのモテモテのいかにも俺イケメンー!みたいなやつでしょ?」
「う、うん。でさ、そのことなんだけど
…私、葛西君のこと、す、好きみたいなんだっ!」
「そーなんだー…って、え!?」
私が驚くのも仕方ないよ。
なんせ早希ちゃんは小学校で男の子に振られた以来、もう、男なんていらない!って感じ貫いてて、寄ってくる男子の相手すらしてないもん。
「それでね、協力して欲しいんだけど…」
「うん!もちろんだよ!」
そうだ!再び早希ちゃんが恋しようとしてるんだもん。応援しなきゃ!
「…でもー、私、あの人と喋った事ないよ?協力なんて…なにもできないよぉ泣」
「大丈夫!協力って言っても、学校で喋る機会とか作ってもらいたいなー…ぐらいだから!あ、今日カテキョなんだ。
また詳しく話すっ!
話付き合ってくれてありがとね♪
ばいばい!」
ーそう言って、早希ちゃんはバタバタと店を出てった。
正直、私葛西ってゆう人苦手なんだよねー。
ってゆうのも、高校一年生のときに
廊下でぶつかって、おもいっきしガンとばされたっていう最悪の思い出があるから。あと、イケメンって自覚してそうなのが見え見えでむかつく。
まぁ、早希ちゃんが男子を好きなんてゆうくらいだし、本気なんだろう。
そんなこと考えながら店をあとにした。

ーって感じで、家に帰った訳なんだけど、リビングにはさっきの話の中心だった、葛西が。
何がどうなってるかなんて理解できないよ。
おかあさんが口にした言葉はー

ー「お父さん、単身赴任することになったのー♪それで、引っ越そうかな、なんて思ってたの。けどお父さんがね?栞は、ここにいたいだろう!って言ってくれて、私もそれに賛成よ?♪」
「え!私を残してくってー、お母さんは?」
「え、わたしぃ?私はもちろんおとうさんについていくわよー♡ねぇ、お父さん?」
「あぁ、もちろんだ」
いつまでたっても、この夫婦は。
まぁ娘としては嬉しい限りなんだけれども。
「え、じゃあ私は二人がいない間、一人っきりってわけ?無理だよぉそんなの!」
するとお父さんが口にした。
「あぁ、そのことなら大丈夫だよ。亮太くーんはいってー」
え、亮太?亮太って…?
まさかぁー、名字が同じだけ、だよね?
「はぁーい」
待って待って待ってこの声は、、、
「父さんと母さんがいない間、亮太君と一緒にこの家で暮らしなさい。亮太くんは料理が上手いから、栞を任せられるよ」
あ、そうなんだー、安心…
「じ、じゃなくてっ!どうして葛西がここにいるのよ!?」
「あら、しらなかった?お母さん亮太君のお母さんと昔からの親友でねぇ、お父さんの単身赴任に私がついてくって話した時に、じゃあ亮太やるわなんて簡単に言ってくれてね?もうお母さん感激よぉ〜♡」
え、知らないよ知らない
まず、そうなったときに葛西くん自身が断るべきじゃないの?
そう思って葛西君に睨む攻撃!
ん、気付かない…
「お母さん、お父さん、明日から栞ちゃんは任せてくださいっ」
え?え?まってじょーだんでしょーー!
てか、お、か、あ、さ、んって。
お、と、う、さ、んって。
ん?…
「え、明日って言った?」
「そうよぉ〜栞を驚かそうと思って前日にゆおうってお父さんと言ってたのよー♪」
そんな、勝手過ぎるよ!
てか、なんでよりによって葛西?
葛西は早希ちゃんの好きな人で、第一印象さいっあくのヤツ。
どうして〜。。
私は半気絶で自分の部屋に戻ってベッドに倒れこんだ。