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《こんなに早く帰るなんて...
総長たちとケンカでもしたんすか?》


「ケンカっていうか...裏切っちゃったの。」


陽斗くんは困った顔をする。

《裏切ったって...なんでですか?》


「あたしのおじいちゃんは並木組の組長。
あたしも明日からは...並木組のメンバーになる。」



陽斗くんの顔は一気に驚きの顔へと変わる。



《並木組って...あの、悪いことで噂の...?》


そう。と簡単に返事をしたあたしを見て彼は言う。




《でも、僕は思います。
姫那さんは並木組にいるべき人間じゃない。

姫那さんの優しさは俺ら下っ端がよく分かってます。》




...どうしてここまで優しくできるのだろう。

あたしは...もう後戻りはできない。