―智沙


「え?! 団子20本、饅頭15個?!」


よく、たべるなぁ。

顔の整った爽やか系のこのお客さん。

武士の方なんだろうけど、 そんなに

甘味が好きなのかな。


「うん。僕、ここのお団子と饅頭好きなんだ。あ、お茶もお願いします♪」

「はい!ただいまお持ちします。」


なんだか笑顔がかわいらしい。

お名前...なんていうんだろう。


「智沙!はい!団子と饅頭!
はやくお客さんにだしてきなさい」

「あ、はーい!」


母様、辛そう。大丈夫かな?

無理もないよね、わたしと母様2人だけで

この甘味処やってるんだから。


「団子20本、饅頭15個お持ちしまっ...
っっ!いったた...」


クスクス

―あら...痛そう...。

クスクス

―見て、ほら泣きそうになってるわよ。