日本の日付が12月25日になった頃、成は不思議な世界へと連れ込まれていた。
見た目はいつもと変わりないのだが、人の姿が見当たらない。
「ここは……、どこ…?」
成はフードの奥でうっすら笑みを浮かべる青年に自分の疑問を投げ掛けていた。
このような状況に陥った原因は、約5時間前に遡る。
12月24日、午後7時。
世の中はクリスマスイブ。普通だったら恋人や大切な家族と楽しい一時を過ごしている時間だ。
だが、成はサンタクロースの格好をしてケーキを売っていた。
クリスマスイブだからといって一緒に過ごす恋人も家族もいない。ならばバイトをした方が時間を有効に使える。
ケーキを売れば給料がもらえるという単純なことなのだが、12月だ。いくら室内だからといっても寒い。
なのにノースリーブのミニスカートなんてあり得ない!!
そんなことを思っても仕事だから仕方ない。
「いらっしゃいませー」
店に入ってきたのは男女のカップル。
「ご来店ありがとうございます。ご注文は何になさいますか?」
「まり、何が食べたい?」
「え~と…、けんくんの選ぶのだったら何でもいいなぁ~」
まりと言う女は、けんと言う男の腕に手を絡め、上目遣いでそういった。
男は好きな女にこんなことをされたら嬉しいのだろう。男はにやけて
「そうだな、じゃあ、チョコレートケーキでいいか?」
見た目はいつもと変わりないのだが、人の姿が見当たらない。
「ここは……、どこ…?」
成はフードの奥でうっすら笑みを浮かべる青年に自分の疑問を投げ掛けていた。
このような状況に陥った原因は、約5時間前に遡る。
12月24日、午後7時。
世の中はクリスマスイブ。普通だったら恋人や大切な家族と楽しい一時を過ごしている時間だ。
だが、成はサンタクロースの格好をしてケーキを売っていた。
クリスマスイブだからといって一緒に過ごす恋人も家族もいない。ならばバイトをした方が時間を有効に使える。
ケーキを売れば給料がもらえるという単純なことなのだが、12月だ。いくら室内だからといっても寒い。
なのにノースリーブのミニスカートなんてあり得ない!!
そんなことを思っても仕事だから仕方ない。
「いらっしゃいませー」
店に入ってきたのは男女のカップル。
「ご来店ありがとうございます。ご注文は何になさいますか?」
「まり、何が食べたい?」
「え~と…、けんくんの選ぶのだったら何でもいいなぁ~」
まりと言う女は、けんと言う男の腕に手を絡め、上目遣いでそういった。
男は好きな女にこんなことをされたら嬉しいのだろう。男はにやけて
「そうだな、じゃあ、チョコレートケーキでいいか?」

