「今日神山先生すごかったね~」

「やっぱり彩もそう思う?」

帰りながら私たちは今日の神山先生について語っていた。

「うん、一歩前進じゃん!」

「えへへへへ」

本日何度目かのニヤけ。

我ながら気持ち悪い。

「最初の頃と比べると里奈、だいぶ成長したよね」

最初の頃かぁー…

つまり私が神山先生に心を奪われた頃のこと。


私は小学校から仲良かった彩と一緒に今通っている中学校に入学した。

それは半年前のこと。

入学してすぐ、私には好きな人ができた。

その好きな人は……

残念ながら神山先生じゃない。