そしてその彼は今、大学生。

最初はお互いが高校生で海翔の部活が終わるのを待って一緒に帰ったり…

土曜日、日曜日は二人でどこかに出掛けたりしていた…

海翔が大学に進学する少し前から
私達には少しずつ距離ができはじめた…

海翔が大学に入ってからは
会うことも連絡さえも減ってしまい…

今では付き合ってるのかさえもわからない状態…

その事を麻恋に伝えると…

「連絡すればいいのに…」

麻恋は食べ終わったお弁当を片付けながら空を見つめ私にそう言った。

「うーん。そーなんだけどね…。」

私が返事を濁していると。
  
「なんかあったの?」

麻恋は心配そうに私の顔を覗きこむ。 

私は何も応えずお弁当を片付ける。

すると麻恋はいきなり私の肩をバシバシ叩き…

「よし!
じゃぁ今日は、姫優の大好きなアイス食べに行こう!」

麻恋はそう言うと、一人で盛り上がっていた。

麻恋の優しさに心が暖かくなる…

麻恋はこういうとき無理に問いつめたりしない。

私が言うまで待っていてくれる…

普通の友達は問いつめてくるんだろうけど…

麻恋は違う。