名前のなき想い


ガラッ!!!
 

勢いよくドアが開き、そこにいたのは麻恋だった。

「お待たせ!!!
遅くなっちゃったね。
もう今日は帰ろうか…」

麻恋は窓の外を見ながら寂しそうに言うと

「姫優!!!行くよ。
龍星もはやくー!!!」

麻恋はそそくさと教室を出ていく。

麻恋の行動力にぼーっとしていると…

「おい。
帰るぞ!!!」

龍星は私の荷物を持つと、私の腕を掴み歩き出す。

さっきの事はなかったかのように接してくれる龍星…

そんな龍星の行動が素直に嬉しかった…

私の先を歩く龍星に、ありがとうとごめんねを心の中で呟く…

龍星には、まだ言えないから…