季節はもう冬… 

私の耳には海翔から貰ったピアスが今日も輝いている。

私はあの日から、毎日このピアスを付けている。

麻恋にはあの日のことは全て話した。

そしてこのピアスのことも…

「姫優ー
いい加減にそのピアス外したら?」

麻恋は呆れながらため息をつく。

私は麻恋の話を無視しお弁当を口に運ぶ。

もうすっかり寒くなり私達は、

空き教室でお弁当を食べるようになった。

お弁当を食べ進めるうちに 

また私は吐き気に襲われる…

「姫優?
大丈夫?」

麻恋はいつもの様に背中をさすってくれる。

本当に最近は体調がすぐれない。

食べ物の匂いを嗅ぐと吐き気に襲われ。

とても疲れやすい。

私はあの日、
病院に行くとは言ったももの行動に起こせないまま今までやって来た…

そんな様子をいつも見ていた
麻恋は私の顔を心配そうに見つめながら呟く。

「姫優?病院行こう?
私着いていくから。」

私は少し考えた後麻恋の言葉に頷く。

麻恋は私が頷くと手を握ってくれた。

「麻恋?本当にありがとう。」

「早めに行った方がいいね。
その前に今日隣街まで遊びに行こうか。」

「え?隣街まで?」

私は不思議に思ったけど何も聞かなかった。

キーンコーンカーンコーン 

お昼の終わりを告げる、チャイムが鳴る。

麻恋は自分のお弁当を片付けると、
私のお弁当も片付けてくれた。

「麻恋ありがとう。」

「いいの、いいの。
よし!授業始まるから行くよ。」

私達は教室に向かう。