名前のなき想い



海翔はあの時、私の誕生日プレゼントを選んでいたんだね?

私はそれを勘違いした…

違う…

私は海翔を疑ってしまったんだ…

私は海翔の顔が見れずうつ向く…

「姫優?気に入らなかった?」

海翔が不安そうに私に呟く。

私はおもいっきり首を横に振る。

「よかった…
これ本当は、俺と姫優で一つずつつけようと思ってたんだけど…
もしよかったら貰ってくれないかなぁ?」

私はただ頷くことしかできなかった…

あの時、私がちゃんと理由を聞いてれば、私達は今も別れずに一緒にいれたのに…

海翔の事を疑った自分に腹が立つ…

海翔はそんなこと出来る人じゃないのに…

別れを切り出したのは私なのに、彼は私にこれを渡すためにあの時声をかけてくれた…

彼は、いつだって私の事を一番に考えてくれていた…

私が会いたいと言えばどんなに遅くなっても会いに来てくれた…

喧嘩をしても海翔は必ず先に謝ってくれた…

彼はいつだって私に優しかった…

あの別れを告げた日だって…
彼はずっと謝っていた…
海翔は何も悪くないのに…

悪いのは全部私なのに…