海翔と別れてから
1ヶ月がたとうとしていた…


今日は龍星の高校生活最後のサッカーの試合。

私と麻恋は龍星のために
朝からお弁当作りに励んでいた。

「龍星は、唐揚げが好きだから沢山詰めてってあげよー」

「そうなの?
姫優は龍星の事よく知ってるんだね。」

「だって小さい頃からずっと一緒にいるんだよ?
そんなのわかってて当然でしょ。」

「まぁーそうだけどー。」

「おかずはこれでいいね。
後はおにぎりだね。」

私はおにぎりを作るために炊飯器をあけるとその匂いに私は吐き気を覚え急いでトイレにかけ込む。

「姫優?大丈夫?」

麻恋が私を心配して
追ってきてくれ背中をさすってくれる。

「ごめん。ありがとう。」

吐き気が収まり、私達はリビングに戻る。

麻恋は私をソファーに座らせ、
何か言いたげに私を見ている…

麻恋が言いたい事はわかっている…

だって、私も前から思っていたことだから…

私は麻恋の手を強く握りしめ、

麻恋もそれに応えるように私の手を握りしめてくる。

「麻恋、私病院行かなきゃね…
たくさん心配かけてごめんね…」

「姫優…」

そう麻恋に呼ばれ、
うつむいていた私は麻恋に視線を向ける…

すると今にも泣きそうな表情で
麻恋は私を見つめていた…