名前のなき想い



そんな龍星の行動に
私は驚いて龍星の顔を見つめる…

それに気づいた龍星は…

「そんな見んなよ…恥ずかしいだろ?」

龍星の言葉に私ははっとして
慌てて離れる…

「熱は下がったみたいだね。
姫優アイス食べる?」

「食べる!」

龍星は冷凍庫からアイスを二つ取り出し
一つは私に手渡す。
どうやらもう一つは自分の物のようだ…

「ってか龍星もちゃっかり自分の分も買ってきてんだね。
ってかこれ新作のアイスじゃん!
いいなぁー」

私は龍星のアイスを指差し物欲しそうに見つめると…

「ほしいならあげるよ。」

龍星はそう言い
自分のアイスも私に手渡す。

「ありがとー。龍星は優しいねー」

私はアイスを頬張りながら呟く。

「姫優はほんとアイス好きだね。」

龍星は少し呆れたように
私がアイスを食べるのを見ていた。