「ふはっ。やべぇ、お前、普通に可愛い。思ってたより軽かったし」

やばい、それ最高の口説き文句でしょ。

私はしばらく、片岡さんの腕の中で悶絶していた。

「そ、そんなこと言わないで…ください。」

ほんとに勘違いして、期待して、好きになっちゃう。

私は、離してもらおうとまた片岡さんの胸を押した。
すると今度は簡単に離してくれた。

なんか、拍子抜け。
きょとん、として片岡さんを見ると、にやっと笑って言った。

「なに?離してほしかったんじゃねぇの?…もしかして、逆?寂しくなっちゃった?」

「…!!片岡さんいじわる!!!」

私はかばんを持った。