私の言葉を聞いて、ちょっと目を見開いた。
でも、すぐにクスッと笑って言ったのだ。

「そう。せいぜい頑張ってね。でも、婚約者の私がいるということを、くれぐれもお忘れなく」

そう言って、鈴村さんは会計レシートを持って席を立つ。

払おうとしてる?

「すいません。私が払います。」

私はそう言って席を立ち、鈴村さんから紙を取った。

唖然としているのをそのままにして、会計を済まし店を出た。