「かすみ~!おはよ~!
」
教室に入ると、亜季が勢
いよく飛びついてきた。
「おはよ!亜季。」
「早く行くよ!体育館!」
めっちゃハイテンション
な亜季に引っ張られなが
ら体育館へと足を運ぶ。
亜季がここまでテンショ
ンが上がるわけ──
それは、男子バスケ部3
年の井沢祐希人と付き合
ってるから。
「ちょっ……速いよ亜季
!!待って~!!」
そんなあたしの声に耳も
傾けず、どんどんとあた
しの前を行く亜季。
かなり走って、やっと体
育館についた。そこには
、シュートの練習をして
いる部員やパス練習、ド
リブルの練習をしている
部員、隅のほうでストレ
ッチをしている部員や、
作戦を立てている部員が
いた。
練習風景を見たのって、
初めて見たかもーー
「ねぇ、ちょっと!かす
み!あそこあそこ!!」
先輩達に見とれてたあた
しの背中を叩いて、ある
場所を指差しながらそう
言ってくる亜季。
「何?どこ??」
「ほら!あそこ!!」
そう言う亜季の指の先を
見てみると、そこには仲
良さそうに2で話す、高
倉先輩と井沢先輩の姿が
───
その姿を見た瞬間、一気
に心拍数が上がってしま
ったあたし。
程良く鍛えられた腕、ス
ラッとした体型なのに、
どこかガッチリしていて
、背が高く、鼻筋が通っ
ていて、すごく整った顔
。
そこら辺の男子とは比べ
ものにならないくらいか
っこよかった──
それに、練習したあとだ
からか、首筋には汗が伝
っていた。
それもまたかっこよくて
…思わず見とれてしまっ
た。
