運命というものがあるならば


家に帰ると夕飯が置いてあった。
一人で食べていたら親父が話しかけてきた。
「B男、お前、仕事はどうだ」
「う、うん。まぁまぁかな」
返事は無い。沈黙。

「…将来の夢とかはないのか?」
うーん
「無い」
本音だった。
「家庭を持ちたいとは思わないのか?」
「家庭?…いらないよ」

そんなの早すぎる。
なんで親父はさっきから質問ばかりするんだ?

「やりたいことがきっとB男の中にあるはずだ。
何でもいい。見つけてみなさい」

そう言うと親父は寝に行ってしまった。
ぶらぶら何の目標も持たない息子を心配したんだろうか。

やりたいこと…。
一つだけある。しかし叶わないだろうな。

僕なんか、何にだってなれやしないんだ。