君、想い。

「弁当は俺と食べろ」


すごい上から命令する感じで満足げに笑う。


でも、まあ、結局は咲がいなくて一人なわけだし、


仕方ない、か。


「いいよ。どこで食べる?」


「そうだな~。」


しばらく考えて鈴がだしたこたえは、


「二人きりになれる、屋上」


なぜ、そんなに二人っきりがいいのよあんたは。


そう思ったのもつかの間、鈴に引っ張られて私は屋上に向かうことになる。


――――
――――――


「杏珠!たべさせろーっ!」


「な、てかっ、なんももってきてないあんたがわるいんでしょうがっ!!」


無理やりはしを持った手を握り自分の口へと引き寄せる鈴にどぎまぎするあたし。


「しかたねえじゃん今日は忘れてきたんだし!てか、この卵焼きうめえな!」


勝手に私がはしで挟んでた卵焼きを食べる鈴。


「こら、勝手に食べない」


「いいじゃねえか、腹減って仕方ないんだからさ」


そういって今度は私の手をから揚げの方にもっていく。


「自分でとって食べればいいのに」


「いや、杏珠の手からとったほうがうまい!」


満面の笑み。


この人の意図は分からない、


けど、、、